ベトナムの競争法・独占禁止法と外国企業への影響

ベトナムの競争法は2019年7月1日に発効し、2004年に発行された法律から改正されました。2018年6月、ベトナムは、競争抑制協定、市場支配、経済的集中、不公正慣行に焦点を当てた新しい規制を可決していました。

ベトナムの競争法｜法律の範囲

新しいベトナムの競争法では、法律の範囲をさせ、国内市場へ競争の制限を与える可能性のあるベトナム及び外国の企業、個人が対象となります。市場の競争を妨げる要因を排除することで、適正な競争を促します。

ベトナム国内の市場へ影響を与える場合、ベトナム政府はオフショアの活動であっても、規制する権限を有します。同法は、ベトナムに子会社がない外国の事業体であっても、不公正な市場競争、経済力の集中、その他の不公正な行為の一部が確認された場合には、摘要されます。

さらに、病院や学校などの公共サービス部門についても、今回の改正によって、摘要対象となりました。

ベトナムの競争法｜規制機関

新しい法律の下で、既存のベトナム競争当局とベトナム競争議会が統合され、ベトナム商工省の傘下に全国競争委員会（NCC:National Competition Committee）が形成されました。競争調査庁もNCCの下に設立され、競争法に沿っているか監視・調査する責任があります。

ベトナムの競争法｜カルテル・市場競争に反する協定の禁止

新法は、同一市場における企業間の契約が、適正な市場競争へ影響を与える場合には、当該反競争とする契約内容を禁止しています。

カルテル・反競争的協定の禁止

価格の同一固定
顧客、市場、供給元の共有
生産数、販売数、購入数等の同一管理

市場競争に悪影響の契約は禁止

投資、技術的能力の抑制
取引売買契約の内容とは一切関係のない事項について、それらを拘束する契約内容

従来は、上記の契約内容は、当事者の市場シェアの合計が30パーセント以上の場合にのみ禁止されていました。

新法によって上記契約は禁止となったため、ベトナム政府は対象企業へ寛容な措置を提供しています。ベトナム当局が調査で発覚する前に、自主的に抵触している契約内容を公開する企業に対して、契約内容における当事者、1人目は100％の罰金免除とし、2人目と3人目の申請者はそれぞれ60％と40％の免除としています。