ベトナムで従業員を退職させることは、ベトナムの外資系企業にとっては難しいことです。
目次
ベトナムの雇用者は雇用契約に沿って解雇しなければなりません
ベトナムの労働法は一般に従業員に優しいと考えられており、正式な要件と手続きに従って、解雇プロセスを法定根拠に基づて実施する必要があります。
ベトナムの労働法は、従業員がベトナム人か外国人であるかにかかわらず、労働契約を基本として、ベトナムで働くすべての雇用者に適用されます。
この法律は、ベトナムで外国人労働契約に基づいて、企業内異動として働く外国人には適用されません。そのため、日本本社に籍を置く駐在員には適用されませんが、ベトナムの現地採用の場合には、適用されます。
雇用に関するリスクを最小化し、雇用制度に応じた柔軟な対応のため、雇用契約の法的な本質と雇用に関する財政への影響を理解することが、ベトナムの雇用主にとって非常に重要です。
雇用契約の解除
雇用主と従業員との間の労働契約の締結に基づいて、契約の解約となります。
ベトナムの労働法によると、最も一般的な契約解除のケースは以下の通りです。
- 労働契約の終了
- 契約書に記載された業務の完了
- 両当事者による労働契約解除の同意
- 従業員の法定退職年齢
- 従業員の刑事罰
- 従業員の死
- 従業員の行動能力喪失
- 合併、買収など、経済状況や会社の構造的変化によるレイオフ
- 従業員からの一方的な解雇
- 雇用者からの一方的な解雇
※雇用者は従業員から一方的に解雇通知を受けるリスクを理解する必要があります。
雇用者と従業員との雇用契約解除、解雇の通知
雇用契約の解除の通知
雇用主と従業員の双方が、上記の1つまたは複数の理由に従って労働契約を終了することを望む場合、相手方当事者に通知する必要があります。事前通知の期間は、法的根拠および基本的に労働契約書に従うことになります。
従業員への解雇の通知
従業員を退職させる場合、雇用主は法律で定められたスケジュールに従って問題の従業員に通知するよう求められます。期間を限定している労働者への通知は、少なくとも15日前までに通知する必要があります。
また、雇用主は以下の退職金の規定に応じて7日以内に支払う必要があります。
従業員の退職金の資格と金額
雇用者の従業員への退職金の支払い
労働契約が解約された場合、雇用主は問題の従業員に対すして、退職金を支払う責任を負う可能性があります。退職金の性質は、従業員の給与、役職、社会保険の対象時間等によって異なります。
従業員の退職金の資格
退職金の受給資格は、会社に12ヶ月以上勤務しているすべての従業員に適用されます。
雇用主または従業員が、解雇規定に応じて退職する場合には、解雇規定への根拠を示すことで退職金の受給資格が与えられます。
従業員の退職金の金額
ベトナム労働法の下で、退職金は従事期間の年数に応じて半月分の賃金になります。
たとえば、3年間会社に勤務していた従業員は、1か月半の給与を受け取る資格があります。
社会保険料の退職金からの控除
雇用主は、退職金の総額から社会保険料を差し引くことができる場合があります。
控除対象額については、専門知識を要し、ベトナムの労働法、税務を専門とするコンサルタントへご相談されることをお勧めします。
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