近年、ベトナムの航空業界は飛躍的な成長を遂げています。ここ最近報道されたニュースによると、ベトナムの航空会社3社はアメリカへの直行便の整備を進め、本年度中の運行との見通しとなります。
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ベトナムの航空会社 ボーイング 787購入、アメリカ行き直行便を運航へ
ベトナム‐アメリカ路線 飛行時間を8時間短縮へ
ベトナム航空を含む3つのベトナム航空会社が、今年の早い時期に米国直行便を運航する予定です。これにより、所要時間が約8時間短縮されます。
現在、国内の経済の中心地であるホーチミンから、韓国の仁川国際空港を経由しサンフランシスコまでのフライト時間は20.5時間です。サンフランシスコや西海岸地域の他の主要都市への直行便の場合、約13時間となります。
両国間の経済関係は近年着実に成長しています。米国はベトナム製の製品の最大の輸出先です。ASEAN全体で見ても、アメリカは主要取引先のため、ASEANとアメリカの空路が直接接続されることは非常に意義のあることになります。
ベトナムの航空上の安全基準、 アメリカ直行便の許可まで
今年2月に、アメリカ連邦航空局は、 ベトナムは国際安全基準を順守しているとして、ベトナムの航空会社による直行便運航の許可がされました。また、ベトナムの民間航空機関に、国際航空安全評価プログラムに基づくカテゴリー1の評価を与えました。これは、業務上のライセンスおよび運航に関する全ての基準において、条件を満たしていることを意味します。
これまで、ベトナムはアメリカ連邦航空局へ、直行便の許可を申請してきましたが、事故対応能力の点で国際基準を満たしていないとして、見送りとされてきました。今回、当局のカテゴリー1と評価されたことで、ベトナムの航空会社が米国へ直行便運航の許可が認められました。
ベトナムのLCC(格安航空会社)、ベトジェットと バンブーエアウェイズが航空機ボーイング 787を購入へ
ハノイで LCC(格安航空会社)2社がボーイング787の購入契約書へ署名
今年2月、ハノイでドナルド・トランプ大統領と朝鮮民主主義人民共和国の指導者キム・ジョンウンの第2回サミットで、ベトナムの格安航空会社2社が209億ドルの契約に署名した。
ベトジェット航空はボーイング737MAXを100機を127億ドルで購入することに合意しました。この取引には、20台のMax 8s、80台の新型航空機、大型のMax 10となります。ベトジェットエアは同日、米国のゼネラル・エレクトリックとの間でも航空機用エンジンの長期メンテナンスサービスに関する53億ドルにのぼる契約に署名しました。ベトジェットは今回の取引で、2兆円近くもの契約をしたことになります。今年1月から運行が開始された、バンブーエアウェイズも、ボーイング787を29億ドル以上購入する契約を結びました。
トランプ大統領は、「パートナーとして前進していくことで、アメリカ国民とベトナム国民のために大きな繁栄と成功をもたらす」と述べ、歓迎しました。
ベトナムの航空会社は、サンフランシスコなどのベトナム人コミュニティのある主要都市へのフライトから運行を始めます。その後、徐々にワシントンやシカゴのような他の主要都市にサービスを拡大するでしょう。
バンブー・エアウェイズの最高経営責任者(CEO)であるTrinh Van Quyetは、次のように述べています。
「ベトナムへ訪問する観光客や海外居住ベトナム人との間で、アメリカへの直行便のニーズが強ありました。今後3年間で、特に米国とヨーロッパへのサービス拡大に注力します。」
ベトナム戦争の期間、ベトナム南部の裕福なベトナム人はアメリカ西海岸へ移住しました。マクドナルドをベトナムに紹介した男として知られるヘンリーグエン、ハイランドコーヒーを設立したデビッドタイなど、ベトナム系アメリカ人で成功を収めている方が多くいます。
ベトナム観光局によると、2018年に約69万人がアメリカからベトナムへ旅行し、前年比で12%、前年同期比で60%増加しました。アメリカは、中国、韓国、日本に続き、ベトナムで4番目に多い旅行者です。ベトナムからアメリカへの訪問者数についても10万人超と拡大しています。
ベトナム航空今後5年利益出ず
ベトナム航空のCEO、Duong Tri Thanhは地元メディアに対し、初年度にアメリカへの直行便関連で3000万ドルの損失になると述べています。直行便によって収益を上げるには、少なくとも5年はかかるだろうとも述べています。
ベトナム国際線、国内線ともに市場成長と激化
国内線のベトナム市場は今後数年間で競争が激化していくでしょう。バンブーエアーに加えて、主要な旅行会社であるベトトラベルは、航空会社設立の許可を申請しています。
国内サービス市場で生き残ることができる航空会社だけが、米国へのフライトを提供し続けるでしょう。 バンブエアーのCEO、Trinh Van Quyetは、今後の道のりについて次のように述べています。
「5つ星の航空会社になることを目標に、サービスの質を高めることで、国内の競合他社との差別化を図っています」
現在、英国の航空会社の格付け会社Skytraxによって、5つ星と評価された企業は世界的で11社のみであり、厳しい道のりが予想されるでしょう。
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